風俗おしごとコラム

パーソナリティ障害とは?7つの傾向と10の特徴

「パーソナリティ」という言葉の意味をご存知でしょうか?
「パーソナリティ」の語源はラテン語の「仮面」を意味する「persona(ペルソナ)」で、心理学における「人格」、精神医学における「人間の個性」、番組などの「司会者」の3つの意味を持ちます。
世の中にはたくさんの人間が存在し、それぞれが様々な性格や人格、個性を持っています。中にはその個性が強すぎるがゆえに、自分をコントロールすることや他人と上手に付き合うことが難しく、他人へ悪影響を与えて問題が発生したり、日常生活に支障をきたしている人も一定数存在します。
これらの症状は、「パーソナリティ障害(人格障害)」が原因かもしれません。
診断が難しい「パーソナリティ障害」ですが、いくつか特徴があります。
自身や家族、友人に心当たりがある方は、「パーソナリティ障害」について詳しく知る必要があるかもしれません。

パーソナリティ障害とは

パーソナリティ障害には様々な症状がありますが、共通しているのは「みんなと違う反応や考え・行動をとってしまうことによって、本人や周囲の人が困惑してしまう」という症状が現れる精神疾患の1つです。
捉え方や考え方、感情や衝動のコントロール、対人関係などの偏りから問題が生じてしまいます。
大多数とは違う反応・行動をするためため、周囲の人が異変に気付き発覚することもありますが、生活ができないほどの大きな障害ではないため、多くは「変わった人」、「性格が悪い人」、「怒りっぽい人」、「情緒不安定な人」などと片付けられてしまいます。

パーソナリティ障害ですが、普段の行動にその可能性を見受けられる7つの傾向があります。

1.環境が変わった際に新たな人間関係を構築することが苦手である
2.職場や学校での人間関係がいつもうまくいかない
3.友人や恋人、家族とよくトラブルになる
4.何かしらのトラブルに巻き込まれてしまうことが多い
5.感情や行動を抑えることができない
6.他者からのアドバイスなど、人の話を聞くことができない
7.誰かを怒らせたり、傷つけてしまうことがよくある

これらに当てはまる人は、パーソナリティ障害である可能性が十分に考えられます。

パーソナリティ障害の特徴

パーソナリティ障害にはいくつか種類があり、A群、B群、C群の大きく3つに分けられます。その中からさらにA群には3つ、B群には4つ、C群には3つの計10種類のパーソナリティ障害があります。
パーソナリティ障害は1つの病名ではありますが、症状や特徴は1つではないということです。

A群:奇妙、変わり者

妄想性(猜疑性)パーソナリティ障害

妄想性(猜疑性)パーソナリティ障害は明確な理由も根拠もなく、他人が自分を陥れようとしている、危害を加えられる、他人が自分に何か攻撃をしてくるのではないかと思ってしまうなど、強い被害妄想のような特徴があります。裏切りを恐れるがあまり、過度に人を信用できません。

統合失調質パーソナリティ障害

統合失調質パーソナリティ障害は統合失調症ではありませんが、統合失調症と似た傾向があります。「シゾイドパーソナリティ障害」または「スキゾイドパーソナリティ障害」とも呼ばれます。
非社交的で1人を好み、家族や他人への関心が著しく乏しいのが特徴で、時には家族とさえも疎遠になります。

統合失調型パーソナリティ障害

統合失調質パーソナリティ障害と同様、統合失調症ではありません。統合失調症と似た行動や思考が特徴で、親密な人間関係を形成できない、認知や知覚のゆがみ、風変わりな行動などの特徴が見受けられます。一般常識とは無縁で、個性的な服装や行動を好み、趣味も偏りがあり、人付き合いをあまり好みません。

B群:演者、感情的

境界性パーソナリティ障害

人に見捨てられることを恐れて不安を抱きやすく、気分や感情も不安定なため周囲の人々がついていけず、対人関係の変動が激しいのがこのタイプです。依存体質、自傷行為を繰り返すなども特徴の1つです。

自己愛性パーソナリティ障害

傲慢な態度で人を思いやることが困難なため、他人との人間関係がうまくいきません。
周囲の人々を見下し、自分が見下されることを恐れます。自己評価に強くこだわるため、普段は特に問題は見られませんが、自分の思い通りにならなくなった途端に怒りなどの感情を抑えられなくなる特徴があります。

反社会性パーソナリティ障害

社会のルールを破り、他人をだましたり権利を奪うことに罪悪感を持たないタイプの障害です。犯罪行為や殴り合いのケンカ、虐待や育児放棄などもこのタイプに該当します。
人や動物への攻撃、物の破壊、窃盗などの規則違反が15歳までに見られると反社会性パーソナリティ障害である可能性が高く、暴力的、攻撃的という特徴がみられます。

演技性パーソナリティ障害

大げさな感情表現や行動で他人から関心や注目されることを望み、外見や性的魅力を極度に気にします。感情が不安定で虚無感や強い苦痛を感じるため不眠や鬱などになりやすく、周囲でのトラブルも絶えません。

C群:不安定、内向的

依存性パーソナリティ障害

依存性パーソナリティ障害は、名前の通り他人に過度に依存する障害です。自分の能力に自信がないため。日常のささいなことから人生における重要な判断まで自分1人では決めることが難しく、他人にアドバイスや指示を求める特徴があります。

強迫性パーソナリティ障害

秩序にとらわれ、柔軟性や開放制、効率性が悪くなってしまうほどの完璧主義で、ルールや手順、形式に極端にこだわる特徴があります。これらにこだわりすぎるあまり、本来の目的を達成できず本末転倒になることもしばしばあります。

回避性(不安性)パーソナリティ障害

他人より自分は劣っていると思い込み、内向的で常に目立たないように生活をしています。本心では社交的な場にも参加したいと思っているのですが、少しでも批判されたり拒絶されたりすると過度に傷つき悩むため、参加できません。批判や失敗、恥をかくことを極端に恐れるあまり、他人との接触を過度に避けようとする特徴があります。

パーソナリティ障害の原因

パーソナリティ障害の原因は明確ではありません。しかし、遺伝や気質、脳の問題、環境など様々なものが影響していると考えられています。

1.養育環境

パーソナリティ障害の有病者には、過去にネグレクト(育児放棄)や家庭内暴力、性的虐待の経験がある可能性が考えられており、アルコール中毒の親による過度の飲酒、モンスターペアレントなどに多くみられる過干渉、厳しすぎるしつけ・教育などの家庭環境も影響します。
さらに虐待的な環境のみでなく、甘やかされて育った場合もパーソナリティ障害になりやすい傾向にあるとされており、パーソナリティ障害には極端な養育環境が関わっていると考えられます。
子どもがこのような環境に置かれている場合は、その環境から切り離すことによって、パーソナリティ障害を発病する可能性を抑えることができます。

2.脳の障害

パーソナリティ障害は血液検査やMRIで発見できるほどの大きな異常はないものの、脳の構造や働きがわずかに異なることが要因と考えられています。
前頭前野(思考や創造などを担当する脳の大切な場所)の機能が低く、思考の柔軟性が乏しくなったり、感情をコントロールできずに感情が不安定になったりすることが要因の1つと考えられています。
思考の柔軟性が乏しくなるため、境界性パーソナリティー障害のように自傷行為を繰り返しても、痛みを感じにくくなってしまうのです。

3.生まれ持っての気質

統合失調質パーソナリティ障害などは、遺伝的な要因が大きく関係しているとされています。遺伝子の変異によって、他人と関わることに喜びを感じられなくなっていると考えられています。

4.現在の環境

パーソナリティ障害は過去の経験や環境だけではなく、現在おかれている環境も関係するとされています。現在強いストレスを慢性的に感じる環境におかれている場合や、急激な環境の変化なども要因となります。

パーソナリティ障害の治療方法

パーソナリティ障害の治療には、即効性があるものや特効薬はありません。
治療法には、心理療法や精神療法、薬物療法があり、どのような治療や問題に悩んでいるのかによって、どの治療を行うか医療機関が判断します。

・心理療法(精神療法)

心理療法は臨床心理士が行う治療法で、精神療法は精神科医が行う治療法です。
ネガティブ思考を治す認知行動療法、自分と他人に対する理解を深める対人関係療法、カウンセリングなど様々な方法がとられます。
自分の思考を整えたり、問題への認識を深めて問題点を理解するという大切な療法です。

・薬物療法

パーソナリティ障害は精神、感情が不安定になるため、心の疾患を併発することも少なくはありません。
薬物療法は、パーソナリティ障害に伴う不安やうつなどの症状を緩和することが可能です。本人が抱えている問題や症状を抑えることができるので、患者には大きなメリットがあります。
一方で、薬物療法は投薬している期間のみの効果となるため、薬物療法のみで完治することは難しいという点もあります。
根本的な治療ではないため、あくまでもサポートと考えた方がいいでしょう。

パーソナリティ障害との関わり方

パーソナリティ障害の方の多くは、自分の行動や言動に問題があると認識しておらず、依存症やうつ病、繰り返される自傷行為などの合併症の発症や、問題に気付いた周囲の人間に医療機関に連れられて初めて気がつくパターンがほとんどです。
かつてはパーソナリティ障害は治らない病気だとされ、幼少期から大人になっても苦しめられる病気だと考えられていました。しかし、近年ではパーソナリティ障害の多くは、年齢とともに軽くなるという研究結果も明らかにされています。
根気よく治療を続けることによって回復が早くなるとされているため、本人のみでなく周囲の人々が愛情や友情などを持って関わることで、よりよい成果につながります。
批判的、差別的な目を向けるのではなく、協力的な気持ちで理解することが大切です。

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